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英グラモフォン・アワード2019、オーケストラ・オブ・ザ・イヤー受賞の「香港フィル」が3年ぶりに来演

2020年1月11日 カテゴリー : お知らせ

香港フィル画像 近年、技巧と音楽性を飛躍的に高めているアジアのオーケストラの中にあって、国際的な評価を高めている、香港フィルハーモニー管弦楽団。音楽監督のヤープ・ヴァン・ズヴェーデンに率いられ、3年ぶりにザ・シンフォニーホールに登場する。激動の社会情勢のさなかにも、ひたむきに理想の芸術を追究し続ける彼ら。生誕250年を迎えたベートーヴェンの「交響曲第5番《運命》」をはじめ、選りすぐりの傑作へ熱き想いを託す。

「香港フィルは18を超える国のメンバーが在籍する、“国際的”なオーケストラです」と同フィルのディレクター、メギー・チェンは強調。「楽員たちは皆、幅広いレパートリー」を表現し尽くすだけの柔軟な感性とテクニックを持っています。今回の日本公演でも、魅力的な解釈で、ハッと息をのむような卓越したパフォーマンスをお約束します。日本の皆さまと一緒に素敵な夜を楽しみたいですね」。

 

第2次世界大戦後にイギリス統治が再開されたばかりの1947年、「中英管弦楽団」として設立され、1957年に現名称に。イギリスのデイヴィッド・アサートンやオランダのエド・デ・ワールトら名匠が歴代の音楽監督を務め、世界的なオーケストラとしての実力を醸成。2012年からは、オランダ出身の名匠ズヴェーデンがシェフに就任し、特に注目の度合いを高めている。

「ヤープと最初に共演した時に、私たちは既に大きな可能性を感じ、成功を確信しました」と振り返るチェン。かつて名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスターを務めていたズヴェーデンは、巨匠レナード・バーンスタインの強い勧めをきっかけとして、指揮者へ転身しただけに、オーケストラの“内面”を知り尽くしている点が、その大きな理由のひとつに挙げられよう。

「音楽監督によって、技術的な要求や音のバランス、解釈は様々。レパートリーも異なり、ソリストや客演指揮者の選択も変わります。彼がシェフに就いて以来、やはり楽団は変化しました。メンバーはヤープの下で新たな経験を重ね、音楽に対する鋭い洞察力をいっそう高めている、と実感しています。彼はオーケストラをより高い、理想のレヴェルへと導いています」

 

今回の大阪公演のメインには、生誕250年を迎えたベートーヴェンの9つの交響曲から、第5番《運命》を軸に。「世界中の音楽ファンが、楽聖のメモリアル・イヤーを祝います。私たちもあえて、ベートーヴェンの作品の中で、最も人気がある《運命》を選びました。ヤープはパワフルで激しく、卓越した解釈を施し、一味違った名演を届けてくれるはずです!」とチェンは自信を見せる。

そして、幕開けには、ワーグナーの楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》前奏曲を披露。ズヴェーデンと香港フィルは、NAXOSレーベルで録音した「リング」4部作が、イギリスの権威ある音楽誌「グラモフォン」の「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー2019」を受賞するなど、高い評価を得ただけに、これも実は要注目だ。

 

佐藤晴真画像 そして、昨年9月に“超難関”で知られるミュンヘン国際コンクールのチェロ部門で、日本人初の優勝を果たしたばかりの佐藤晴真が、ソリストして登場。優雅さと技巧が同居する、チャイコフスキー《ロココの主題による変奏曲》を弾くのも、大きな話題に。

「ズヴェーデンさんには、濃く重厚な音のイメージがありますが、今回、僕が演奏させていただくチャイコフスキーは、それらとは全く違った音楽です。だからこそ、彼がお持ちになっている、自分にないインスピレーションを、その指揮からできるだけ多く受け取って、化学反応を楽しみたい。今からとても楽しみですね」と佐藤。

そして、「香港フィルの皆さんは、単に音色やタイミングが合うだけでなく、一人一人が音楽づくりに参加しています。それを名匠がどう導くのか、とても興味があります。それに、一夜にこれほどダイナミックなプログラムを楽しめる機会も、そう多くないのでは。僕も皆様と共に、特別な時間を過ごしたい」と熱く語っている。

 

文 笹田和人

(2020.1/10付発行 Sinfonia Vol.37より)

 

香港フィルハーモニー管弦楽団 2020年3月5日(木)19:00開演

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